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距離感が近い子にどう教える?  〜2つの原因と4つの対応〜

距離感が近い子

隣の子との距離感が近い、近くの子にベタベタ触るなど、適切に距離感をとるのが苦手な子がいます。

 

距離感の近さは、

  • 友達とぶつかってトラブルになる
  • 近いと嫌な子に避けられる
  • 男の子は、女の子との距離感を間違えると警察沙汰になる

など、色々な出来事に発展しますので、「体が大きくなっても同じだと困る!」という親御さん、先生もいると思います。

 

それを防ぐためにも、子どものうちに適切な距離感を教える指導は大切です。

 

なぜ距離感が近くなるのか?

「距離感が近い」と言っても背景は様々ですが、ここでは代表的な2つの原因を紹介します。

 

⑴発達に課題を抱えている場合

自閉スペクトラム症を始めとした、発達に課題を抱えている子は他者との距離感が近くなる傾向があります。

 

原因としては、

  • 相手の表情を読み取ることが苦手で、気づかないで近づいてしまう
  • 相手の気持ちを想像することが苦手で、気づかず近づいてしまう
  • 「他の子は近づいているから私も大丈夫」と他人の距離感を真似してしまう
  • 近づいたら相手が嫌がることを「相手をしてくれる」と捉え、反応を楽しんでしまう

などがあります。

 

⑵愛着の形成に困難を抱えている場合

  • 乳幼児期に養育者と離れて十分にスキンシップができなかった。
  • ネグレクトや虐待によって養育者と適切な関わりがもてなかった。

などの理由で、愛着形成が十分でなかった子は、体が成長してもスキンシップを求めてしまうケースがあります。

 

女の子の場合は、安心感を得るために特定の人に極端に近づきすぎてしまう子もいます。しかしその結果、性被害にもつながるケースもあるので、将来を見据えた対応が必要と言えます。

 

具体的な対応

以下で代表的な対応を紹介します。

 

①共感&言語化

 

まずは、ベタベタしてくる子には

  • 「抱っこして欲しいんだよね」
  • 「くっついていたいんだよね」

と行動を言語化して理解させましょう。

 

衝動的に行動して、よくわからずしているケースもあるので、言葉で理解させることは重要です。言葉で理解すれば、「近いと嫌な子もいるんだよな」と自分にブレーキをかける力が高まるからです。

 

②自分の姿を見せる

 

子どもに限らず、自分の姿は自分で見ることができないので、「近いよ!」と言われても理解できず、行動が変わらない子もいます。

これは、他者視点に立つ力の困難を持つことが多い、ASD(自閉症スペクトラム)の子に多い理由です。

 

そこで鏡の前に連れていき、「今の位置はこれ。ぶつかって危ないでしょ」と自分の姿を見せることで、視覚的に理解するとで距離感を覚えることがいます。

 

これは、客観的な視点で見る媒体であれば、なんでも良いので写真やビデオで見せても有効です。

 

③集団で練習する

 

距離感が苦手な子でも、

「ベタベタくっつく人って、なんか嫌だよね〜」

と、友達の発言を聞いて、「私やってる!」と気づいてやめることがあります。

 

大人より、友達の言葉の方が、子どもには強く響きますので、「どれぐらいの距離だと話しやすいか?」などを話し合うことも効果的です。

 

特に、学校の先生や集団療育などの放デイであれば、全体練習が効果的です。

 

特定の子への指導になると、特別感や孤立感も生まれますが、授業で行えば誰かが特別な存在にはならないので、すんなり受け入れてくれることも多いです。

 

また、子ども同士で、

「これは近いよ!」「それは遠すぎ!」

と適切な距離感を共有することで、子ども同士で教え合えるので成長が早まります。

 

教え方としては、

  • 前ならえをした時と同じぐらい間を開ける
  • 教室なら机1個分空けて話す

などが子どもにはイメージしやいようです。

 

④先手のハイタッチ&握手

 

実は距離感を教えても、ベタベタと触れてしまう子は多いです。これは、そもそもスキンシップが足りず愛着が未形成な子どもは、「安心できる人とくっついていたい」という状態なので、理性でわかっていても本能的な部分で止めることが難しいからです。

 

しかし、思うままベタベタするのは止めたいところです。そこで有効なのが、先手のハイタッチ&握手です

 

これは、何か良いことがあると養育者や先生の方から

「イェーイ!」とハイタッチをしたり、「やったね!」と握手をします。

この2つは見た目で問題はなく、かつスキンシップになるので、愛着も形成されていきます。

 

さらに大事なのは先手を取ることです。

 

愛着未形成の子は愛情が欲しいと思ったら、子どものタイミングでくっついてきてしまいます。

よって、養育者や先生は普段から機会があれば、先にハイタッチや握手をして定期的に愛情を補給し続けます。こうすることで、思わぬタイミングで触ってくる機会が減ります。

 

実はスキンシップを含んだ褒め言葉は、褒められた実感が強くなり愛着の形成も早まります。これを続けていくことで、徐々に触ってくることも減り、距離感が取れるようになっていきます。

 

他にも、子どもは触る(=愛着を得る)には、ハイタッチか握手をすれば良いと覚えてくれます。

代わりの行動を教えることで、不適切な行動も減らすことができるのです。

 

なお「ハイタッチは一瞬」「握手は長めのスキンシップ」という違いがあるので、

  • くっつきたい思いが強い子には握手
  • そこまでではない子はハイタッチ

と使い分けると良いと思います。

 

最後に

 

距離感の近い子どもの対応を書きましたが、本来どんな人でも

  • 「一緒にいたい」
  • 「くっついていたい」

という思いがあります。

欧米人は、ハグしたり、キスしたりと、スキンシップに対する考えは日本人とは異なります。

子どもにも「ダメだから」の一点張りではなく、思いを共感してその上で徐々に距離感を教えていけると良いですね(^ ^)

 

以上です!

 

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