ADHDとは? 〜診断基準×行動の特徴×子供と大人の違い〜

ADHD とは?

ADHDは、発達障害の症状の中でも有名な症状です。

最近は、芸能人の

  • 栗原類さん
  • パリス・ヒルトンさん
  • ブリトニー・スピアーズさん

などの方々もADHDの診断を受けていることを公表しています。

一方で、同じ発達障害のASD(自閉症スペクトラム)などと比較して「軽い」症状だと思われているケースもあります。これは、症状があってもコミュニケーション能力の高さで乗り切っている人が多かったり、社長に多いなどの印象、薬の存在などが理由かと思います。

 しかし、当事者の立場を考えると「発達障害の中でもADHDでよかった」などと簡単に言えません。記事を書いている中の人は、職業柄、日々発達障害に関する相談を受けます。

そして、相談ケースの多くは、

  • 「自分はADHDかもしれない」
  • 「ADHDのような症状があって仕事がうまくいかない」
  • 「ADHDだと思う知り合いが詐欺に引っ掛かった」

など、「大人のADHD」に関するものが多ク、本人は深刻な思いを抱えて生きているケースがほとんどです。

 発達障害は、症状の軽重にかかわらず「本人が困っていれば全員が支援対象」であると言うことは、認識しておくべきでしょう。

 今回は、そんなADHDについて紹介していきます。

ADHDの症状 ①不注意

1つ目は、不注意症状を紹介します。

 名前の通り、注意力、集中力が低いので、ケアレスミスをしたり、忘れ物が多くなると言った行動が見られます。色々原因はありますが、1つにはワーキングメモリ(一度に複数のことを記憶して作業に使う力)の困難があるからと言われます。

ワーキングメモリとは、目の前のことを一時的に覚えておく力を指します。例えば、人は行動するとき何か目的をもって動きます。

  • 「8時までに用意する」
  • 「スマホを充電しよう」
  • 「ランドセルから今日のプリントを出してお母さんに渡そう」

目的があって行動が始まります。

しかしワーキングメモリの力が低いと、「何しようとしてたんだっけ?」と目的を忘れやすくなります。そして、目の前の新しい情報に反応して、「そう言えば買い物行かなきゃ!」と別の情報に頭の中を占領されてしまいます。

これを繰り返す結果、周りの人からは

  • 「注意散漫だよね」
  • 「忘れること多くない?」
  • 「やる気あるの?」

と不注意な人と捉えられてしまうのです。


中の人の不注意エピソード

ちなみに記事を書いている中の人もADHDの不注意症状を有していますが、なかなか厄介です。 

 先日、勤務先の鍵を無くしたことに気づきました。

必死に心を沈めて、落ち着いて、ポケットやカバンの中を探しました。しかし、どこにもありません。最後は家の中をひっくり返して探しました。その後、丸1日探して無かったので、流石に諦めて、社長に相談にいきました。

そして、謝罪と合い鍵の相談に行こうと思い、毎日使っているバッグの一番大きいポケットから出てきました。(ちなみに、3回は探しているはずの場所です笑)

 このような、不注意症状があると、ケアレスミスが多い上に、ミスをすると焦ってさらにミスが増えるという悪循環が起きます。この悪循環が続くと、不安症や反抗挑戦症などの二次障害につながるケースも多いです。

 私は「不注意」という名前のせいで、どうも軽く見られる傾向があると思っています。「うっかりさん」や「おっちょこちょい」と言うレベルで済めばいいのですが、当事者としては「目の前に見えているはずなのに、脳が認識しない」という周りから見ると信じられないレベルの現象として起こるので、「注意力喪失症」「視覚情報誤認症候群」とか大仰に名前をつけてくれた方が、かえって理解が進むのではないかと思ったりしています。


ADHDの症状 ②多動性

2つ目は「多動性」です。

  • 手足が常にもじもじする
  • 机に座っていられない
  • おしゃべりが止まらない
  •  静かに遊べない

 このように、じっとできずに常に動き回る症状を「多動性」と言います。

例えば、「窓際のトットちゃん」で有名な黒柳徹子さんは、子ども時代は多動のせいで、初対面の校長先生に4時間喋り続けたというエピソードもあります。常に周囲の情報に反応したり、刺激を受けたりして動き続けるので、エネルギーの塊のように思われます。

中の人の多動エピソード

ちなみに、中の人も多動性があり、子供の頃は、

  •  父と公園に行って、父を置いて家に帰る
  •  自転車を手に入れたら道路を暗くなるまで走って遭難する
  •  用意されたお菓子を吐くまで食べ続けてしまう

など、困ったことがたくさん起きました。大人が何もしなくても、ドタバタと動き回利、すぐに気づかれるので、支援が入りやすい症状とも言われます。

また、小学校高学年以降になると脳の成長と共に、半数の子は多動性が減っていくと言われます。そのため昔はADHDは子どもだけの病気と認識されていた時代もありました。

 一方、脳内の多動という形で現れている子も多いです。中の人は、どちらかと言えば頭の中で思考や言語がグルグルと回っている脳内多動タイプのADHDです。1つのことをに、興味をもつと没頭してしまい、他の世界がシャットダウンされて、何も感じなくなります。(これは過集中とも呼ばれます。)

 子どもの頃は休み時間に面白い本を見つけたら、ずっと読んでしまい、授業中先生に話しかけられても気づかず、全部読み終わって本を閉じたら、周りの友達は給食を食べていた、という記憶もあります。(そこまで放置してくれる先生が担任であったことが、今思うと幸いでした笑)


ADHDの症状 ③衝動性

3つ目は、衝動性です。

これは簡単に言えば「我慢ができない」という症状です。多動性と似ていますが、ずっと動いているのが多動性、0の状態から我慢ができずに突然100で動くのが衝動性というイメージです。

  • 順番をまっていると「もういい!」と言って出ていく
  • 相手の話を聞いている「それはおかしい!」と途中で口を挟んでしまう

など様子が見られます。

(少し前だと「お金儲けのアイデアを思いついたこち亀の両さん」と言えば、だいたい理解してくれました笑)


中の人の衝動性エピソード①

 ちなみに、中の人は多動性よりも衝動性の症状が強い人間です。

新人時代、会議中に違和感があると、即座に「それは違います!」と発言したり、本を読んでよい授業アイデアを見つけると「これいい!」とすぐ次の日に実行したりしていました。

 こう書くと、悪くなさそうですが、実際は職場で不要な議論や、やり取りを起こす、同僚と打ち合わせた方法を無視して実行するなど、周りからは「迷惑なやつ」と言うレッテルを貼られてしまいました。

 言い分としては、

  • 「新人は積極的に質問しましょう」
  • 「チャレンジすることが大切です」

と、新人研修で習ったからなのですが、実際には会議で行うことは規定事項の確認だったり、「みんなが決めた方法だから・・・」と言って、妥協したりするケースがほとんどでした。その辺りの「組織の文化」を知れば大丈夫なのか・・・と言えばそうではなく、相変わらず変だと思ったことは口に出してしまうし、より良いものを目指さない組織の文化にはとことん合わない症状でした。

ADHDは保守的な風土が強い組織や上司の元では、特性を生かすことは困難ですので、自覚症状のある方は環境をまず第一に考えることが大切です。

中の人の衝動性エピソード②

 これは、中の人の感覚ですが、言語性が優位な人で衝動性が強い人は、頭の中で言葉が渦巻いていることが多いです。相手の考えを聞いて違和感をもったら、

  • 「おかしい?」
  • 「変だ?」
  • 「言わなきゃ!」
  • 「言え!」
  • 「言え言え言え言え言え言え・・・」

と言葉が溢れて、つい「それは違うと思います!」と勢いで行動してしまいます。

 これは言語能力によっても症状の出方は違うますが、言語能力が低い子の場合は、目の前の現象に対して言葉が出ないため、「なんて言ったらいいのかわからない!」と衝動的に行動するケースが多いです。

 このような違いはありますが、言語性の高い子は、頭の中で自分を後押しする言葉が溢れて来るので、言葉に突き動かされて行動してしまいます。頭の中は行動を後押しする言葉が溢れているので、

  • 「動く前によく考えなさい!」
  • 「話をちゃんと聞いていたの!」

と周りの人が声をかけたり、静止したりしても、冷静に判断できませんし、自分の発想で頭がいっぱいになっているので、周りの情報は基本的に入っていません。よって、前者の言語性が高い子どもには、「我慢できなかったんだよね」と、子どもの気持ちを理解し共感する言葉を先にかけると効果的です。

 そうすれば「わかってくれてる!」と信頼してくれます。信頼感があれば徐々に行動は落ち着きますし、先生の話を聞き入れて冷静に動けるようになっていきます。

 後者の言語性が低い子の衝動性には、「どうしてやっちゃったの?」と理由を聞いてあげましょう。うまく言えなくても、その子なりに考えていたことがあるので、口を挟まず全て聞いてあげることで、信頼関係を築くことができます。

 叱っても衝動性を変えることは出来ませんが、信頼と安心感があれば、衝動的に動いてもその後に謝ったり、理由を説明したりして適切な行動へ切り替えやすくなります。


最後に

 以上のADHDの症状について紹介しました。これらの特性は、理性を超えたところにあるので、「気持ちで動くことは出来ない」と理解しておくことが大切です。叱られて動けるのであれば、問題が起こることはありませんので、「それ以外の方法で適切な行動へ導いてあげる」と理解しておくことから、全ての支援は始まります。

今回はADHDについて紹介しました。皆様のお役に立てれば幸いです(^ ^)


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